奨学金という借金を、払い終えるまでの日記

大学に進学することを決めた時、シングルマザーの我が家では当然のことながらその学費を捻出することは出来ませんでした。先生から奨学金制度があるという話を受けて、当たり前のように手続きをして奨学金を借りて大学に進学することになりました。

奨学金という名前からイコール借金というイメージは一切ありませんでしたので、あまり深く考えずに申し込みをしてしまいました。大学に通っている間はその奨学金から学費が支払われて、通学に必要なお金はアルバイトをして捻出していました。月曜から金曜は学校、土日祝日はアルバイトでしたので、遊ぶ時間もほとんどなかったように思います。とても忙しいのにいつも金欠で、学生の間は貯金をするまでの余裕はありませんでした。あの頃の忙しい生活を今やれと言われても、正直無理です。

そして社会人になって10月頃から奨学金の返済がスタートしました。返済をすることで、今後自分より若い人たちが奨学金を借りることが出来ると言われていたので何があっても滞納だけはしてはいけないと思っていました。自分が働くようになるまで知りませんでしたが、初任給と決められた額がそのまま丸々受け取れるわけではありません。その当時の私は事務職に就いていて、大卒女子の初任給は手取りで15万円程です。

それ程多くはない収入のうち2 万円程が奨学金の返済です。結局ちゃんと理解しているようで全く理解していなかったということを、社会人になってから痛感しました。実家に生活費も支払って奨学金を支払うとほとんどお金は残らない状態でした。支払いがきつい月には、大学に行ったことさえ後悔していました。もっときちんと借金なんだということを説明してくれていたら、ひょっとしたら大学にも行かなかったのではないかと、学校の先生や母親に対してのモヤモヤとした気持ちも沸いていました。その上この返済が10年以上続くのかと思うと憂鬱になったものです。

私は20代後半に結婚をしましたが、その時にもまだ奨学金の返済は続いていました。借金があるにも関わらず結婚と共に仕事を辞めてしまって、返済を夫に委ねることになったのも申し訳ない気持ちでいっぱいでした。冗談交じりに「借金つきで嫁に来て」なんて言われると、ちくちくと心が痛んだものです。結局返済が終わったのは30歳過ぎで、ボーナスなどを利用して繰り上げ返済をしたためなんとか予定より早くに終ることが出来ました。奨学金ローンで一番学んだことは、「お金を借りて返済をすることの大変さ」でした。今は子どもが生まれましたが、自分の子どもには出来ることならこの負債を負わせたくはないなと思っています。